原題：GYMKATA
本編時間：90分
制作年：1985年
制作国：アメリカ
監督：ロバート・クローズ
脚本：チャールズ・ロバート・カーナー
原作：ダン・タイラー・ムーア
製作：フレッド・ワイントロープ
撮影：ゴッドフリー・ゴーダー
音楽：アルフィ・カビルホ
出演：カート・トーマス　テッチー・アグバヤーニ　リチャード・ノートン　エドワード・ベル　ジョン・バレット　コーナン・リー　ボブ・ショット
紹介：
ジムナスティック（体操）+カラテ＝ジムカタ！ガン=カタより17年早い！忍術より体操の方が強いんだ！
亡き父の死の真相を追う青年が闇の一族の支配する辺境の地へ潜入、そこで開催されるトライアスロンに参加するのだが…と、ここまで聞いて「どこかで観たような。確か、燃えよドラ…」そう思った方も多いだろう。それもそのはず、監督は『燃えよドラゴン』を手掛けたロバート・クローズその人。まみれる程、手垢のついたカラテ映画、ニンジャ映画ジャンルにロバートは誰も思いつかない"体操"を取り入れてしまった。この「格闘術+全くの別ジャンル」というスタイルは他に『リベリオン』（2002年）に登場する、銃と東洋武術を組み合わせた"ガン=カタ"があるが、"ジムカタ"はあちらより17年も早い。なんという先見の明であろうか。黒装束軍団（つまり厳密にはニンジャではない）に得意の体操術で時に軽やかに、時にコミカルに立ち向かう主人公の動きからは、80年代に新世代カンフー映画ブームを巻き起こしたジャッキー・チェンに対するロバートからの返答が読み取れはしないだろうか。闇の王の娘（エキゾチックな魅力満点）との禁じられた愛、住民全員が精神異常者である「狂人の町」等、RPG感覚にも溢れた冒険物語。日本でも先のオリンピックで体操選手が目覚しい活躍を見せる昨今、あらためて本作に対する再評価の機運が高まっている。